若輩教祖の論理学

『世界は丸い玉の上に乗った盤』
それがウチの教義。
色も大きさも質量も異なる石を上手く配置することで、この世界の平衡は保たれる。そのバランスを見極め、配置するのが僕の役目。
今日も人々がやって来る。
「教祖さま、お話した状況です。死ぬしかないこの私に、置かれる場所などありますか」
「…あなたを泉の雲136-91番に按配します。そこなら花も咲きましょう」
人々は涙を流し、感謝の言葉と寄付とを僕に捧げ、あるべき場所へ向かって歩き出す。

若輩、僕は教祖を演じる。
演技は悪? 演技でないならば善なのか?
きっといつか誰かに恨まれるだろうが、その日まで僕は、頭の中の盤上に石を置き続ける。
虚実と真偽に光あれ。

(了)

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お題:演じる

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