足元を照らす《創作TALK2020-2021によせて》

カテゴリ:記録

投稿日:2021-01-01

どうも、燐灯書庫の主、燐果です。年末年始恒例となるTwitter企画《創作TALK》さまに参加します。

なんかねぇ、去年はファッキンコロナってやつにだいぶやられて、できたことがあんまりないんで、正直気がすすまないんですけど、できなかったものも含めて振り返っておこうと思います。


できたこと

1月

Twitter企画『わたしはあなたをあざむきたい』参加
これは、津森七さまによる短文作者当て企画でした。記名の『テーマ:わたし』の短文をもとに、無記名の他二作を当てるゲームなのですが、なかなか難しかったです。
わたしの作品は↓のみっつ。
投票結果から、自分と間違えられている作者さんがわかるのです。そういった方は似た作風や世界観をお持ちの方なわけで、そこからフォローさせていただいて作品のファンになったりしたのも面白かったです。


2月

『Twitter300字SS お題「包む」』参加
 「つつみかくさず

3月

『ゆるり書写博』参加
 書写に自信があるわけではなかったのですが、えいや!っと飛び込んでみました。
書写の楽しみと、新しい出会いを得られました。
参加した皆さんの作品に、運営さまがひとつずつコメントをくださいました。興味のある方はぜひごらんください→https://twitter.com/i/events/1241934559920283649?s=21

4月

『ツイノベデー お題「蜜」』参加
いまさらですが、このお題って「密です」から来てたのかなー??

5月

『エアあめ書写会』参加
行書に挑戦しているんですがあまりうまく行かなくて、楷書になってます。

https://twitter.com/hazy_palemoon/status/1264450626412351488?s=21   
6月

『Twitter300字SS お題「鍵」』参加
 「「私」の「鍵」

『テキレボEX』出展
人妻アンソロジー『結び目ほどき』参加と委託頒布

人妻を登場させることが条件のアンソロジー、「人妻!いいですね!色っぽいの!全年齢!書きましょう!!」と参加を決めたものの、なかなか広げることができず、プロットの残骸だけが積み上がり……かなり手こずりました。
最終的には主宰の言端さまから「癒し枠」と呼んでいただいた、スコシフシギなお話『春は恋の季節』が仕上がりました。

新作『FANTAZ MORNING』(装丁担当)初頒布
 ずっと作りたいと思っていた写真絵本を、初めて作れました。作者のグリモワール氏に感謝。

新作『ライフ・ゴーズ・オン』初頒布
 2年ほどに渡り書き溜めていたオリジナル世界観《宵闇の溢れて朝》の短編を集めて物理本にできました。

7月

『Twitter300字SS お題「橋」』参加
 「ふるさと

『エアあめ書写会』参加 
このあたり、書写に力入れてます。鈴木栖鳥さんの練習帳を買いました。

8月

『Twitter300字SS お題「泳ぐ」』参加
 「息継ぎが下手


『おうちdeちょこ文 折本フェア・えにもじ』参加
 福岡にて開催されるはずの『ちょこっと文芸福岡』が中止となって、オンライン版『おうちdeちょこ文』が開催されました。
『ちょこっと文芸福岡』は面白い企画が多く、昨年の開催もTwitterで楽しませていただきました。今回は『折本フェア』と『えにもじ』にて参加。急遽の開催で運営さまは大変だったと思うのですが、Twitterではお祭りのようで楽しかったです。

11月

『Twitter300字SS お題:服』参加
今日を纏う

『エアあめ書写会』参加

12月

TextRevolution EX2 参加中 
予定では自作の新刊は二冊だったはずなんですが?難しかったですねえ……(これについては、下の『できなかったことと、その周辺』の項にまとめます。)
今回はいろんなジャンルの作品を委託としてお迎えできて、面白い書架になったのではないかと思います。
もともと当書庫は、ジャンルや作風を超えて、《光》が見える作品を集めた本棚を作りたいと思っていました。今回はその目標がひとつ達成できてうれしい。
イベントは1月11日まで。その後、サークル受注品の準備や、運営さまの送付お手伝いなども控えていて、2月までは関わることになっています。


できなかったことと、その周辺

  • 二次創作本の制作
  • 《あなたとわたしをつなぐ本》の新作
  • 《幻奏世界》の新作
  • 《宵闇の溢れて朝》の新作

二次創作本というのは、以前やっていたジャンルのお話を、格好よく製本して、誰にもわからないようにひっそりと頒布する企画でした。《あなたとわたしをつなぐ本》も頒布会での直接のやりとりを想定した作品で、頒布会に出店ができない状態になったため、どちらも制作をやめました。

《幻奏世界》と《宵闇の溢れて朝》の新作については脱稿までもう一息でしたが、年末の声が聞こえるころ、突然書けなくなってしまった。
これは当初、コロナ云々による『やる気の問題』だと思っていたんですよ。でも、この一年を前提に読み返してみると、2年前に書いた幻奏は何かしっくりこなくなってしまっていたし、プロットをしっかり立てて書いてみた宵闇は納得いかない出来になっている。

先の予測なんて今までもできなかった、わたしはいつもその時を生きるのに必死で、わたしにとって創作は、見えないものを可視化するためのランプのようなものだった。だったらこのコロナ禍の世界で、創作は必須なはずなのに……書けなかった。

去年一年、私自身も家族もいろいろあったけど、まあなんとか健康で笑っていることはできた。でも今年は? 家族全員で来年を迎えることはできるんだろうか……不安でときどき泣いたりする。
もしこんなことを一昨年言っていたら、「大丈夫?」って心療内科を勧められたかもしれないよね。わたしだったらそうする。が、昨日の東京都の新型コロナ新規感染者数は、1337人/日。近所の店は次々と潰れ、医療崩壊が叫ばれ、スーパーに並ぶ客は苛々としている。

もう本当に、いつ誰がどうなってもおかしくない、そんな現実にわたしは生きているんだよね。
でもわたしはそこから目を逸らしていた。あるいは不安になることや目の前の荷物を退かすことに疲れていた。たぶんそれが、書けなかった理由だ。

だから今年の目標は、書庫のコピーにもあるけども、【足元を照らす】。
わからないならわからないなりに、しっかりと周りを見つめて物語を書くんだ。
世界が変わっていくスピードに負けずに、その中でも揺るがない地盤を探して、照らす。もしそれが崩れてしまうようなものだと気づいたら、それをまた書く。間違いをおそれずに、とにかく見つめて、書く。

そうして残したものが、寄る辺ないときのわたしのためのランプになると良いな、と思う。


ありがとうとよろしく

この記事の書き出しを見直すと、お前なに言ってんのと自分でも思うけれど、ちゃんと新作出してた! 毎月ではなかったけど300字SSも書いてた! 書写も少しがんばってた! いくつかの企画に参加した!
企画参加で公開することを前提に振り返らなければ、気づけなかったことです。まずは『創作TALK』に感謝。

そして、Twitterの引用をしてみて、意外とたくさんいただいていたRTやいいねに励まされました。くださったみなさんに感謝。

それから、どの企画に参加しても、快くご対応いただいて楽しい時間を過ごすことができました。各企画の運営さまに感謝。(ときに送付等でご迷惑をおかけしてしまい、すみませんでした)

あと、いつもなまあたたかく(?w)見守ってくださるフォロワのみなさん。ひとのいる気配に、返信に、何度ホッとしたことか。ありがとうございます。

ほんとうに、いろんなひとに励まされたんだなあ……
わたしはやっぱり、こうして文章をつづることでしか足元を照らせないんだ、ということがよくわかりました。がんばろう。
今年もどうぞよろしくお願いいたします!

2021.1.1 燐果