「ねえおかあさん見て!玄関にツバメが来たよ!巣作りするかな?ひな生まれるかなあ?あーダンボールとか下に敷いた方がいい?落ちたら大変だよね!!」 「気が早いわよ」 「だよねえ」 咲(さき)と名付けた娘は、願いどおりよく笑う(続きを読む)
ぼくは大イチョウの木の大きなウロの前へ立った。 いつものように、幻界に残ったあの子との交換日記をウロの中にしまう。 手早く地面に魔法陣を書いた。転移魔法陣はもう、目をつぶっていても書ける。 右手をかざして呪文をとなえる。(続きを読む)