されど日々は過ぎて

秘密を作った。 彼女が「ねぇ、」と切り出せば、それは誰にも《秘密》の《秘め事》なのだった。   僕が彼女と同じ会社にいるのはあと1ヶ月だから、こうして毎晩のように何処かへ出かけて《秘め事》を…

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夜明けの軋み 5話 春ふたたび、玉蘭

ふと、理人が顔を上げて呟いた。 「桜はまだ咲きませんね」 彼は日当たりの良い廊下で、本を読んでいた。 淹れた緑茶を彼に差し出しながら、小夜子は長いスカートの中で足を崩す。 「今は玉蘭かしら」 「ギョク…

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