7月ごんぎつねアンソロ 8月ノベルスキー合同誌「本」 9/30-10/1ペーパーウェル 10/21-22ノベ祭り
ホーム・ページがいよいよホームとなるか否か⭐︎ 2023.7.6

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セント・ウァレンティヌスからの祝福

2017-05-01

小学校の正門は、「関係者以外立入禁止」と、ルビのふった看板がつけられている。 コウジは鍵のかかったそこを、器用によじ上る。 「入って平気?」 「だって、おれ『かんけいしゃ』だよ?」 「まあ……そっか」 コウジのあとに続い(続きを読む)


帰りそびれたサンタ

2017-05-01

「サンタさん、来なかった……」 「……コウジ……」 うつむいて呟く小さな背中に、かける言葉が無かった。 息子に気づかれないように小さくため息をついて、彼女は胸の中で夫『だった』奴を罵った。 ——『仕事』で徹夜だったなんて(続きを読む)


踏み出すのは足、繋がるのは… 【後編】

2017-05-01

祭りの会場から離れても、商店街には紅白の提灯が並んでいる。 マコは田端と歩きながら、そこに書かれた店や会社の名前を、一つずつ眺めていった。 「どうして赤と白はめでたいのかしら」 「さあね……赤なんて、どう考えても血の色だ(続きを読む)


踏み出すのは足、繋がるのは…【前編】

2017-05-01

駅前マンションのエントランスから出てきたマコは、通りの祭囃子にため息をついて、もうすぐ夫となる人の手を握りなおした。 彼はマコの不機嫌そうな顔に気づき、背を丸めて覗きこむ。 「どうしたのマコちゃん?」 自分の長いウェーブ(続きを読む)


贄の仔育(こそだて)

2017-05-01

或る山深い峡谷に、春の一ヶ月だけ、陽のあたる谷があった。一ヶ月、芽吹き花咲くうちにも桜が最も優美なので、『櫻乃郷』と呼ばれていた。深く険しい山の中、そこに踏み入る人間は道に迷った猟師だけ。麓の村では、古くからの言い伝えに(続きを読む)


狐火の唄

2017-05-01

或る山深い峡谷に、春の一ヶ月だけ、陽のあたる谷があった。一ヶ月、芽吹き花咲くうちにも桜が最も優美なので、『櫻乃郷』と呼ばれていた。 深く険しい山の中、そこに踏み入る人間は道に迷った猟師だけ。麓の村では、古くからの言い伝え(続きを読む)


サイトと書庫主について

2016-06-29

燐果と言います、趣味の文字書きです。 ぼんやりとしたもののかたちを確認するために書いています。 ・タグにある年表記は、読み物の初出年です。 ・タグにある【 】は、シリーズ名です。 絵が描けないので写真を撮ります。 上手く(続きを読む)


ハレノヒ(白のブルース)

2000-09-02

今日は旧世界でいうところの大晦日。 昼から降り始めた雪が積もり、客足は例年より少なかった。 今年最後に、湯女のメラクを指名した客は、竜人への偏見厳しい老いた浮浪者であった。世界が『こう』なってしまったのは奴等の所為だとか(続きを読む)


保護中: しつもん

1907-10-02

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