「私」の「鍵」

2020-06-06

 うっかり、私は私の鍵を失くしてしまった。  困った。  私を開けて中を見れば、記憶を確認できる。しかし、鍵を失くした今、ここ一年ほどの記憶が開けられない。  軽快な着信音が響く。スマホを見ると男の名前が表示されている。(続きを読む)


つつみかくさず

2020-02-01

僕の神様は、その手にある白い布でなんでも包んでくれる。 僕がおもちゃを壊したときには、それを包んでくれた。 神様に包まれたものは、誰からも見えなくなる。 だから、パパもママも、僕がそのおもちゃを壊したことを気付かなかった(続きを読む)


保護中: 【閲覧終了】あなたとわたしをつなぐ本 -赤ー 4話目

2019-11-23

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保護中: 【閲覧終了】あなたとわたしをつなぐ本 -赤- 3話目

2019-11-15

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保護中: 【閲覧終了】あなたとわたしをつなぐ本 ー赤ー 第2話 クリスマス討伐(改稿)

2019-11-14

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保護中: 【閲覧終了】あなたとわたしをつなぐ本 -赤- 1話目

2019-11-10

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青い夢を見た

2019-10-05

四畳半の、その部屋の壁はクッションで覆われている。私はモモンガスーツを着て、VRゴーグルを装着した。 スイッチを入れると、VR世界のスポーン地点である、かつて地上にあったという『シブヤ』の『スクランブルコウサテン』にいる(続きを読む)


若輩教祖の論理学

2019-09-07

『世界は丸い玉の上に乗った盤』 それがウチの教義。 色も大きさも質量も異なる石を上手く配置することで、この世界の平衡は保たれる。そのバランスを見極め、配置するのが僕の役目。 今日も人々がやって来る。 「教祖さま、お話した(続きを読む)


勇者ものがたり

2019-08-03

僕は勇者だ。 村を焼いた魔王を倒すため、北へ向かって旅に出た。 「あっ、オオカミだ!」 唸りを上げるオオカミに剣を振り上げ、叩き斬る。 経験値がひとつ上がった。 僕は森を抜け、砂漠をゆく。 突然、遺跡のレンガが人型に積み(続きを読む)


夜を掬う —宵闇の、溢れて朝[序章]—

2019-06-24

ここは東の最果て。切り立った断崖の遥か下に、白い波が現れては消える。この高さだけをみても、大昔、身投げの名所だったという話は理解できる。ましてや、満月の夜ならばその遺体は人魚に弔われるのだとか、波間に顔を出す海竜の餌食に(続きを読む)